【5】まだ見ぬ風景がそこにあった、海につづくひまわり畑、のつづき。
2017.9.12(火)はれのちくもりのち雨:北海道ツーリング5日目前半
4:30起床。
どうやら天塩は昨日の夕方から全く雨が降らなかったようだ。期待できそうな空。
・・に見えるけれども、雨雲レーダーを見ても、やはり天気は下り坂。しかも3日ほどあまりよろしくないようである。
朝一番の青い空。今日はこれで見納めかなぁ。
うむ?台風18号・・?|ω・)
目覚めのコーヒーを飲みながら考える。
ここまで北上してきたが、オロロンライン・宗谷丘陵・エサヌカ線の3点セットは諦め、さしあたっての3日に備え、基本南に向いて走ることにしよう。
雨をしのげて、楽しく過ごせる場所へ移動することを考える方が得策だろう。
そんなわけで、今日もセイコマのお惣菜で朝ごはん
「食事は、一汁一菜で十分」だなんて言葉を急に思い出してしまったので、セイコマで手に取ったのが切干大根だけになってしまったw。
しじみのお味噌汁と昨日の残りの白ご飯。
うむ。切干大根はセイコマの中でも大好きな100円惣菜なのだが、、足りないw。
ともあれ、7:00前、今日も元気に出発進行
ライダーハウスからも、利尻富士がきれいに見えている。
近くのセイコマでお買い物がてら、恒例のゴミ捨てを済ませて
まずは一旦北上しようではないか。
道道106号線・オロロンラインを少し走ろう
オトンルイ風力発電所の風車群
近づきすぎると風車群が入らないし、遠すぎると迫力が出ないし。毎度毎度どこから写真を撮ろうかと悩む風車群だ。
北緯45度のモニュメント
空はいまいちだが、今までで一番くっきりはっきり利尻富士が見える。
お決まりの、はいポーズ(*・ω・)。
今まで気にも留めてなかったけれど、オロロンラインにも、カントリーサインがあったのだね(笑)。
オロロンラインを少し走って、
道道444号線で豊富方面(内陸のほう)へと向かう。
さらに、道道を外れてみよう
道道ですら車が通っていないのに、その道道を外れると、なおさらである。
ただただ、静かな時間が流れる。こんな道をバンバンと走るのがとても好き。
道道に戻ったら、雨が降り出す前にあそこに行っておこう。
豊富の大規模草地放牧場へGO!
毎年キャンピングカーで北海道を周っている栃木のSさんがいいよ!と仰っていたところで、去年行ってみたら、とっても気にいってしまった大規模草地放牧場。
上士幌のナイタイ高原のような場所。でも、こちらに人はほとんどいない。この日もバンバンと訪れるも、人の気配はなく、ただただ、牛さんがいるのみw。
目、見えにくいけど、牛さんのカメラ目線いただきましたー!(多分)
気持ちよく走っていたらぽつぽつと雨が降り始めた。
豊富温泉へと向かうつもりが、いつもと違う道で放牧場に向かったので逆方向を向いて走ってしまったようだ。往復10キロほど無駄に走ってしまった(伏線1w)。
さて、豊富温泉で温まっていこう
わたしの好きな温泉の一つが豊富温泉だ。町の入浴施設・ふれあいセンターにいつも行っている(@510)。
どうせ今日は午後から雨やしね。
石油や天然ガスとともに沸く温泉で、油温泉ともいわれる、石油臭い温泉である。アトピーや肌荒れにも良いと言われていて、全国からたくさんの方が湯治に訪れる温泉地だ。
湯治用と一般用と両方使用することができる。湯治用は源泉そのままで雰囲気がある昔ながらの浴室だ。どちらも匂いはなかなかのもの。
油の成分が浮いていて、沈殿もしているため、以前にも書いたが、温泉の中で座るとお尻がトゥルトゥルになる。お尻に荒れを感じている方は、是非豊富温泉へw。
そんなこんなで温泉でゆっくりして外に出ると、案の定雨が降り始めていた。雨のフル装備に着替え、外に飛び出す。
雨が降っても構わないので、こうして準備万端で雨を迎えることができればいいのだけどね。
ひさしぶりに幌延の町を走っていこう
道道121号線を南下。ひさしぶりに幌延(ほろのべ)の町を走ってみたくなった。
幌延には、トナカイ観光牧場もある。
アニーと大阪から青春18きっぷでやってきたのが、わたしの初めての北海道だった。そのときに幌延の町に降りたのだ。
時間調整のためという消極的な理由だったが(笑)、当時、無料のレンタサイクルを貸してもらうことができ、トナカイ観光牧場に行ったのだ。
当時と場所は変わってしまっているみたいだけど。思い出の回収ができてよかった。
幌延駅の近くに、ホクレンのセルフのガソリンスタンドがあったのだが、まだ大丈夫だろう、中川のあたりで給油しようと走り始めた(伏線その2w)。
道道256号線で、
南幌延、雄信内(おのっぷない)を通り
R40に出た。国道40号線は、いつ走ってもトラックの往来が多い印象だ。
路肩は広いところとそうでもないところがあり、広いところではすぐさま、ウィンカーを出し、スピードを落として左の路肩に寄るのだが、後ろからわたしを追い抜くトラックは決まって反対車線に大きくはみ出して追い抜いてく。
はじめは気づかなかったのだが、
ああ、そうか!雨が降っているから、わたしに水が飛ばないように大きく離れて抜かしてくれているんだ。
抜き去りざま、必ずと言っていいほど、ハザードを出して合図してくれる。「雨だけど、気を付けて走れよ!」と合図してくれているのだと(勝手にw)解釈している。雨の日の胸熱。おっと目に雨が・・
ときおり雨脚も強まり中川の町でエネオスを見かけたのだが、停まるのが億劫になってしまった(伏線その3w)。
音威子府(おといねっぷ)駅の黒そばでも食べていこう。あと30キロか。十分走るだろうと思っていたところ、音威子府まであと15キロを切ったところでバンバンがプスプスと。
よくある話だ。ガス欠なのだろうと。
わたしのバンバンはキャブ車でタンクは7.5リットル。うち1.5リットルのリザーブがあるのだ。コックをRESに入れれば、あと50キロは走る。
で、コックを見ると、
既にRES(リザーブ)に入ってますけど!(: ・`д・´)
ふぁぁぁぁ!!!
マジか。やばい。これは非常にやばい。
現状停まってしまったところは、こんな感じの路肩の狭いところである。交通量は少ないとはいえ、こんなところで停まってどうこうするわけにはいかない。後続車に迷惑なうえ、危険だ。
JAF呼ばなあかんよな。そもそもここは携帯が繋がるんやろうか。トラックが後ろからくるかもしれんし。とりあえずもうちょっと広いところに動いた方がええんちゃうん。でも荷物満載のバンバンをずっと押して行けるか?
バンバンに跨ったまま頭をフル回転させ、なぜだかわからないが、バンバンを揺すってみることにした。
(※わたしはバイクの構造がわからないので、何がどうだかわからないのだが、なぜだか揺すってみるとよい気がした)
そうしたらバンバンが動き始めた٩(ˊᗜˋ*)و
勢いあるままにとにかく進め!とばかりにブリブリ進み、1キロ進んだくらいで再びプスプス。
また揺すって進んでを繰り返し、計4プスプスを繰り返したところで、4キロほど進んだ先にトラックの方が休憩できるパーキングエリアを発見(奇跡)。
そこへピットイン|ω・)。
はぁ、助かったぜ。
どうもしようがなかったら、停まっているトラックが3台ほどあったので、お兄さんにお願いしようと思ったのだが、iPhoneを取りだすと圏内だった。ああ、よかった。
JAFの方に伝えるにも、現在地がわかった方がいいだろう。音威子府までの距離を調べてみると、8キロちょっとの地点だ。
今使われていないような非常用の電話ボックスもあり、そこには「筬島駐車帯」と書いてあった。(今TMを見ると、このあたりに3か所くらい「非常電話」と書いてある、おかげで場所がわかって助かった)
その旨JAFのお姉さんに伝えると、30-40分で向かえると思いますとのお返事。ええ、待ちますとも。そんなわけで、雨の中バンバンとJAFの方を待つことにした。
雨の中待っている間、考える時間がある(笑)
プスプスというあの具合は、まぎれもなくガス欠の症状だと思うのだが、だんだん不安になってきたのだ。
ライトを当ててタンクの中を覗くのだが、いまいちよく見えない。本当にガス欠なのだろうかと。
というのも、フリフリする→走るを数回繰り返した後、この駐車帯にやっとこさたどり着いたわけだが、まだエンジンはかかるし、動くのだ・・フリフリするだけでこんなにしぶとく動くものなん?
本当はまだガソリンが残っていて、違うトラブルでバンバンが調子よく動いてないだけではないのかと。
そう思うのは、わたしが思う感覚よりもバンバンのガス欠になるのが早いからだ。今朝撮影した画像をチェックしてみると、
今日の走行距離:61,942.2㎞-61,791.2㎞=151㎞
昨日最後に給油したのは、羽幌のホクレンで。
- 羽幌から天塩まで+αで70㎞としても、前回給油から221キロの走行距離である。
- わたしのバンバンは普通のツーリングで250キロ弱走る(燃費33キロ/リットル前後)。
- 北海道を荷物満載で走ると、過去の経験から35-37キロ/リットル。
通常でもあと30キロ弱走るはずだし、北海道の過去の燃費からするとあと40キロは走る計算なのである。なので、もしかしたらガス欠ではない、何か他のトラブルではないかと不安になったのだ。
持ってきてくれたガソリンがちゃんと7.5リットル入ればそれでよいのだが・・
ま、それより何より、
- 豊富温泉までの道を間違えなければよかったし
- 幌延のガソリンスタンドで給油すればよかったのだし
- 中川にもあったのだから、そこで給油すればよかったし
- 昨日、コックをもとに戻せばよかったのだ
まぁ、人間やってしまうときはこんなもんやけどね。
安全なところ、かつ、iPhoneもつながるところやったし、むしろやらかしたけどラッキーやったと思った方が、今晩安眠できる考え方だろう(楽観)。
そうこうしていると、救助隊の方がやってきてくれた
「何リットル入るの?」と訊かれ、「7.5リットルです」と答えると、「とりあえず5リットル入れようか」と用意してくださった。
7.5リットル入れてくれるのかと思いきや、
「このガソリン、高いよ~(笑)」
とスタッフの方が脅かしてくるので、びびったわたしは「じ、じ、じゃ、5リットルでいいです(: ・`д・´)もうそこが音威子府ですし」
と言って5リットルだけ入れてもらった。
現金で支払ったらわずか750円(リッター150円)だった。何だ、もっとするのかと思ったのにw。JAFの会員だとガソリン代の実費だけでOKだ。
音威子府の方が町は近いのに、わざわざ中川からやって来られたそうだ。バンバンのメーターを見て驚かれていた。
「北海道は夏が短いから。(単気筒で)こんなバイクのメーター見たことない。僕はBMWに乗っていて仲間の中では割とよく乗る方だけど、それでも6-7年でやっと4万キロになったところ」
確か、小樽のバイク屋さんにも同じことを言われたことがあるな。兵庫南部は雪はめったに降らないから、1年じゅうバンバンとお出かけできるものね。
スタッフさん、雨の中わざわざ中川から、ありがとうございました。
音威子府のガソリンスタンドで2.5リットル以上入ればいいけれど。
「ガス欠でいいんやんね?」
バンバンは、やれやれと言わんばかりに雨の中を元気に走り始めた。
バンバン、ごめーん!
5日目後半の、【7】格安でユニークな宿泊施設!旭川21世紀の森のタルハウスに泊まってみた、につづく。
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