クラッチケーブルの交換をしてみることにした。間もなく5万キロ。9年目のバンバン。わたしが乗り始めてから間違いなく交換はしていない。
グリスアップ・クラッチワイヤーケーブルの注油をする際にワイヤーがほつれていた等、異変があったわけでもないのだが、アクセルワイヤーよりクラッチワイヤーの方が使い方もあって切れやすいときく。
ツーリング途中で切れてもいやだしね。クラッチワイヤー自体そんなに高いものでもないのでやってみようと思った次第である。
クラッチワイヤー【スズキ・純正部品】を取り寄せる
バイク屋さんで注文した、純正部品。パーツカタログでは58200-13G00(13Gゼロゼロ):ケーブルアッシ、クラッチと書いてあるのだが、受け取ったものには58200-13G01となっていた。値段は1,944円(確か税抜き価格だったと思うが?)。
わたしが行くバイク屋さんで目を凝らして工賃表を見たら、クラッチワイヤーの交換工賃は3,000円と書いていたような気がする。参考までに。
さぁ、やってみよう。
※ちなみにわたしが事前に調べたり、途中でトラブルが発生してw困ったときに検索したが、参考になるサイトは見つけられなかったので試行錯誤しながらやってみた。正しいやり方かどうかは知らないw。
1.クラッチレバーからワイヤーを外す
外し方は、以前クラッチワイヤー注油作業のときにおおざっぱに書いたので省略。10ミリの工具2つあればボルトが外しやすいのと、切れ目を一直線にすることで簡単に外すことができる。
これでワイヤーが緩められた。
2.割れピン(コッタピン・コッターピン)の外し方を考える
クラッチワイヤーを買ってから、しばらく放置していたのがこれが原因である(笑)。
ギボシ同様、こんなピンわたしの人生に出てきたことはない。ただの一度たりとも。名前がわからないと調べられない。
パーツリストで調べてみると「コッタピン」と書いていた。コッタピンで調べても出てこない(この外し方すらこういう作業に疎いわたしにはわからない)。
基本的すぎるからか?クラッチワイヤーを交換する手順の中に誰も書いていないのだ。でも、こういうのまで書いてくれないと困るのだよ(ぼやき)。1回ぽっきりの使い捨てタイプなのか、繰り返し使う部品なのかすらわからないのだから・・w。
考えた挙句、行きついた作戦はこうだ。バンザイしているピンを曲げて、気を付けっ!とぴしっとなったところをひっこ抜けばよいのかと。
ここを外すんだろうな、というのは何となくわかっていた。クラッチワイヤーを注文する際、「ここのピンも注文しておいた方がいいですかね?」とお店の人に訊いてみた。
「(注文しなくても)大丈夫ですよ」と言われたので注文しなかったのだが、きっとそんなに高いものではないだろうから、買えばよかった、折ってしまわないかと思いながらの作業開始となった(ま、大丈夫と言ってくれたから、おそらく使い捨てタイプではないのだと判断はできた)。
クルクル回るので、押さえーの、ペンチでまっすぐにしーので、なんとか引っこ抜けた。
思ったより素材がかたく、「折ってしまうかも」という不安は作業中には案外なかったのだが、なかなか引き抜けるくらいまっすぐにならなくて、最後はピンをやさしくコンコン叩いて抜くことができた。
3.スイングアームの外し方を考える
やれやれ。やっとピンが抜けた、と喜びも束の間。次なる問題が起こった(笑)。ピンが抜けたら直ぐに外れると思ったのに、ワイヤーが外れないのだ。どういうこと?(: ・`д・´)
ピンが通っていたボルトのようなピン。これを取らないとワイヤーが外れない仕組みになっているようだ。
2で外した割れピンが万が一取れてしまっても、クラッチワイヤーが取れないようになっている安心システムなのはわかるが。はて、どうしたらいいのだろう。
知恵の輪方式になっているのでは(: ・`д・´)とカチャカチャやってみたが、取れる気配は全くなしw。うーむ。
ということは、写真中央のスイングアームを取るのか?10ミリの工具でボルトは直ぐに取れたのだが・・
次が進まない(笑)。錆もあるのだと思うのだが、うんともすんとも上に抜けないのだ(上の画像はスイングアームが少し動いた写真)。
考えた結果。あまりよくないと思うのだが、スイングアームの切れ間にマイナスドライバーをつっこみ、少しムギ~っと広げて
ラスペネ(固着したネジを取るスプレー、クレ556とかでもよかったかも?)を吹きかけ、アームと車体の間に工具を入れ、やさしくコンコン叩いてみた。
と、取れたー(´ω`)。
・・・かなり疲れたのだがw。これでやっとエンジン側のクラッチワイヤーを外すことができた。取れたスイングアームやその付近もパーツクリーナーで清掃・グリスアップ。
4.クラッチワイヤーを外していく
結束バンドをマイナスドライバーで緩める
1か所結束バンドで留まっていて、外しにくいところがあった。タンクの裏側のところだ。画像は下からのぞきこんだの図。
よく見えないのだが、多分このあたりだろうと、結束バンドの爪を狙ってマイナスドライバーをつっこんでみたら難なく緩んだ(マイナスドライバー大活躍)。
本体と固定されている部分を外す
ゴムのキャップのようなものがストッパーになっているので、ペンチのようなもので引っ張ると簡単に外れる。
これで古いクラッチワイヤーを外すことができた。
5.新しいクラッチワイヤーを通す
同じように通せばどんな通し方でもよいのだろう。わたしは下から通していった。
本体部分に固定
さっきとは逆で。ゴムのキャップをしっかりはめ込む。
ぐりぐり。
あとは上へ上へと通すだけ。
スイングアームをもとに戻す
広げた分はもとに戻し、やさしくコンコン叩いてはめ込む。外したボルトを戻すのを忘れず。
割れピンをさす
錆もあって弱そうに見えるが、意外と丈夫な子だ。ちゃんと開けるか心配だったが
何とかそれらしくすることに成功(^ω^)。
あとはハンドル側のクラッチワイヤーをセットすれば完了!と思いきや・・
6.クラッチワイヤーの遊びを確認する
なんかクラッチがだるだるのゆるゆるなんですけどw。ちょうどいい握り具合にしようと思ったら、今までのクラッチワイヤーの調整では考えられないほど・・・ここの部分でしかクラッチの調整は知らないのだが、他にも調整できるところがあるってことなのだろうか。
それはどこだろうかとワイヤーを見ていると、新旧ワイヤーで違いがある箇所を発見。左が新しいので、右が古いもの。とりあえず古いワイヤーと溝の部分が同じ長さになるようにクルクル手で回して長さを同じように調整。
何がどうなって調整されるのかわたしにはわからないが、無事にいつもの手ごたえのあるクラッチになってくれた。あとは乗ってみて調整するとしよう。
さっきは矢印部分がもっと左に寄って取れてしまうくらいだったw。タイコ部分等、グリスアップも忘れずに。あとは結束バンドでまとめたらクラッチワイヤーの交換完了だ(と思う)。
新旧・クラッチケーブルの違い
ゴムカバーの有無
新しいケーブルで一つ気にになることがある。古いクラッチワイヤーケーブルには、この部分にちゃんとゴムカバーがついているのに新しいのにはないという点だ。古いのを取り外して使いまわしはちょっと難しい気がする。これってむき出しでいいものなのか、不安だ。
後日む。に見てもらったら、「これちゃうん?」とゴムカバーを発見してくれた。ずっと下までズリ落ちていたので、気づかなかった(*・ω・)。ちゃんとここの部分のカバーは付いているので安心してほしい。というわけで記事を修正しておく。ごめんねごめんね~。
ケーブルの劣化具合
これは古いクラッチワイヤー。
新しいクラッチワイヤー。
う~ん、そんなに古いケーブルが硬くなっている気もしないし、タイコ部分もそんなに劣化しているとは感じない。
まぁ。無事交換できてよかったやん、ってことで。
割れピンの抜き方を知っているとか(笑)、スイングアームが固着していなかったら、簡単にできる作業だと思う。わたしは基本がなってないので時間がかかったが。
本日の驚きとどろき事故
スイングアームをコンコンたたいていたのだが、手が滑って工具がクランクケースカバーに・・・L字にうっすら傷がついてしまった。
バンバン走行距離:48,281.1kmで交換
無事にクラッチワイヤーを交換出来てよかったけど、泣きたい・・(どんまい、と思おう(^ω^))。