【8】北海道ツーリング中の雨の日のわたしの楽しみ方、のつづき。
JR富良野駅から3キロほど離れたところにある、ゲストハウス・ログ由縁(ゆかり)へ向かった。
ここは、北海道のライダーハウスで出会った旅人に
「どこのライダーハウス・ゲストハウスがよかった?」
と訊いたときに、帯広のヤドカリの家とともに必ず出てきていたところなのだ。
キャンプ場は案外、炊事場やトイレといった施設、料金、バイク乗り入れ可能かどうか、ゴミ捨て可能かどうか、近くに入浴施設があるかを含むロケーションといったことで、評価がぶれにくい気はする。
一方、ライダーハウスやゲストハウスは、一般的な宿泊施設より、管理人さんや同じく宿泊した方との距離が近い分、一緒に過ごした人たちによって印象が大きく左右される傾向があるように感じている。
また、男女によって評価をする点が違うので、特に男性からの情報だと話半分くらいにきいているのだが、ここのゲストハウスは男女どちらからもよいと話を聞いていたので利用してみたいとずっと思っていた次第。
ただ、道北・道東が好きなわたしには、なかなか富良野に宿泊するチャンスがやってこなかったのだ。ようやく利用することができた。これも雨のおかげだ。
何年か前までは、ライダーハウスだったらしいのだが、オーナーさんが変わってからだったか?ゲストハウスに名を変えて、料金が少し値上がりしたのだそうだ。値上がりしたと言っても1,500円なのだが。
前置きが長くなったけれども、
16:00 今日の宿・ログ由縁に到着
受付をしてもらったあと、オーナーさんに一通り案内してもらう。
- キッチンあり(使った食器類はちゃんと洗うこと)
- お手製の男女別シャワーあり(使用できる時間は決まっているので注意)
- 洗濯機&乾燥機(無料で使用OK、各2台)
- 朝6:00~9:00まで無料の食パンとコーヒーのサービスあり(!)
- ドライヤーもあり
ということがわかった。
ここの施設の最大のすばらしい点は、3つめの洗濯機と乾燥機が使い放題、ということだ。
ある程度の期間のツーリングになってくると、洗濯問題は大事なこと。晴れた日の日中に間違ってもコインランドリーになんて駆け込みたくない。
かといって雨の日に洗濯をしても、また雨の中を走るのであれば、洗い物ができてしまう。理想は、宿泊施設にランドリーがあることだ。しかもちゃんと乾燥できる乾燥機があることが必須条件(案外乾かない乾燥機が多い・・)。
ログ由縁はゲストハウス
マットや寝袋も必要ない。ベッドに布団もついていて、洗濯機利用料金込みで1,500円(信じられない)。
臨時の女性部屋は5人部屋だったのだが、今日は3人。他のメンバーはドイツのバックパッカーの女の子と日本人のチャリダーの女の子だった。
わたしが泊まったところは普段の女性部屋ではなく、臨時の女性部屋だったのだが、ありがたいことに除湿器が稼働していた。しかも、その近くがわたしのベッドだったので、ラッキーである。
オーナーさんに、じんわり濡れた靴を乾かすための新聞紙をもらえないかと訊いてみると、
「こっちおいで、いいものあるから」
と布団乾燥機を取りだしてきてくれた。やった!
洗濯機についても、「乾燥機は2時間かかっちゃうから、洗濯物を洗って乾燥機に入れてから温泉にいくといいよ」とアドバイスをしてくれた。
あれってどうしたらいいかな、と思ってオーナーさんに相談すると、こうしたらいい、ああしたらいいと、言ってくれるのことに安心できる(*・ω・)。こういうの、計呂地の(わたしが知っている)駅長さんとまるで同じだ。
もちろん、決してなんでもOKにしてくれということではないのだけど、「ダメ」「そんな恰好してるから」と否定から入ってこないオーナーさんなのがとても心地よくて、旅人に人気があるのがすぐに理解できた。
そんなわけで、とりあえず洗濯ものを乾燥機につっこみ、ログ由縁から3キロほど離れた新富良野プリンスホテルへ向かうことにした。
止んでいた雨は、道を間違えている間にザザ降りに。カッパを着ていけばよかったw。
新富良野プリンスホテルへGO!
新富良野プリンスホテルには、「紫彩の湯」(しさいのゆ)という日帰り温泉入浴施設があるのだ。
オーナーさんから教えてもらったのだが、ここの日帰り入浴は通常1,540円かかるのだそうだ(: ・`д・´)。健康ランドの深夜料金がかかるわけでもないのに・・わたしが知る中で最高値かもしれない。
ところが、入浴券を500円で販売してくれるというのでゲストハウスで買っていた次第。安すぎて逆に不安。そして、びしょびしょ過ぎて、受付のお姉さんに不信がられないか不安|ω・)。
と、不安を抱えながらの入浴となったが、お姉さんに親切に利用方法を教えてもらい利用させてもらった。
ちなみに温泉施設へは、ホテルの中にあるのだが、ホテルの受付を通らなくても直接行けるのでとても利用しやすい。温泉もきれいで使いやすく、シャンプーなどもよい感じのものが置かれていたのがよかった。外国の方が多かったのが印象的。
ニングルテラスに行ってみよう
新富良野プリンスホテル駐車場横にある。宿泊者でなくても無料で入場可能だ。
夜はライトアップされているときいていたので、楽しみにしていた場所。雨が降っていたので、ホテルの傘をお借りして散策。
ニングルテラスとは?
15のログハウスが立ち並ぶ。
ニングルとは、作家倉本聰氏の著書「ニングル」の作品に登場する昔から北海道の森に住む身長15cmくらいの「森の知恵者」のこと(新富良野プリンスホテルのHPより)。
そのログハウスでは、バッグだったり、アクセサリーだったり、温かみのある商品が販売されている。
旅中に物を増やしたくはないので、外からちょっと見てみるだけ、ね|ω・)、と思ったけれど、あら素敵じゃない。
落ち葉でハート(*・ω・)。
森の時計はきいたことがあるな。
C-C-BばりにROMANTICが止まらない雰囲気の中で飲む珈琲はいいだろうなぁと思ったりもしたけれども、明るいときにそうしたいなぁと思ったりで、結局ぐるっと歩いただけで帰ることにした。
かわいいペンダントやさんがあったけれど今日は定休日。覚えておこう。
ゲストハウス・ログ由縁へ帰宅
今日こそ、帯広で買ったようかんパンを食べなければと、食事をするのに談話室へ。もう賞味期限が2日も切れてしまっているw。
わたしが到着したのと同じタイミングで、関東ナンバーの90㏄のカブの男性がやってきていた。その男性がソファに座っていたので、「ここいいですか?」と言ってご一緒させてもらうことにした。
この男性とは、到着時少し会話を交わしていたのだ
「こういう施設に泊まるのが初めてなんで・・」と男性。
わたしは内心、いやいやいや。と思っていた。
だって、カブにたっぷりの荷物。しかもだ。載せているのが、コロコロ付きのキャリーケース&かっこいいRVボックスだ。こんなの載せている人見たことがない。
ああ、そうか。
ずっとキャンプ派なのか。だからゲストハウスが初めてなのか!これはかなりのやり手の旅人に違いない、と思っていた(過去形)。
旅に出て楽しいと思うこと
わたしの、北海道ツーリングでのいちばんの楽しみはバイクや自転車に積んでいる荷物の載せ方を見ることだ。落ちなければどれもが正解で、とっても個性がでる。
そんな方とあそこいいよね、ここいいよねと旅の話をするのが好き。
未だチャンスを狙っているところもいくつかあるが、自分の興味あるところへはほぼ行っていると思うので、正直なところ、いろんな方の北海道ツーリング記録を見ても、「ここに行きたい!」と思う新鮮なものはなかなか見つからないのが現状。
だから、内心カブの男性にものすごく期待したのだ。あっと言うような何かを知っているに違いない!と。そんな方のお話をきけるのか、と。
「(北海道の)どこから来たんですか?」
と訊くと、驚きの答えが返ってきた。
「本別のキャンプ場に4泊していた」と。
「ほ、ほんべつ?(: ・`д・´)」帯広の方の?
???と思うことがあったのでよくよく話をしてみると、
- 初めてのバイクでの北海道(まだ5日目、だったかな)
- 仕事を辞めて、有給消化で1ヵ月ほど時間ができたのでその間旅をしようと、そのためにカブを購入した
- それまでは、バックパック+テントで旅をしようと思っていたが、キャンプ場が駅から遠いことに気づきカブを購入(出発前に気づいてよかったw)
- 小樽に上陸してから、旅人に教えてもらった上士幌の航空公園キャンプ場に行くも、どうかなと思ったので本別に移動したとのこと、そして4泊
- 昔、整備士をしていたことがあるので、カブのパンク修理はできる
- 富良野の後は、一旦旅を中断し、奥様とレンタカーで道南を周ったあと、再び旅を再開する予定
というようなことが分かった。
いや、よくぞ本別から富良野のログ由縁にたどり着いたね、という感じである。本別で4泊したという方に初めて出会った。
っていうか何、このおもしろい人w。
ぐるっと周ろうと思うなら、基本、小樽から北上して時計回りに周ることを選択する人が多いと思うが。いくらこの後奥さんとの約束があるとはいえ・・連泊の拠点に本別を選ぶなんてなかなかのものである。
男性の質問に答えていると、ツーリングマップルがあった方がよいかもね、という話に。
「ツーリングマップルって何?」と。
いや、このネット時代。ググれば何でも出てくるのに・・年下のわたしに、素直に何でもきいてくれてることがもう、新鮮すぎて(*・ω・)。いや、よくぞここまで無防備のままで北海道に乗り込んできたな、と。ある意味感動である。
ツーリングマップルは地図としてはどうかと思う反面、みんなが持っているのできいた情報を書き込んだり、キャンプ場の目星をつけたりの情報誌として大いに役に立つだろうと持っておいてもいいかもね、1ヵ月も滞在するんだし、と答えておいた。
関西から太陽光パネルの工事のためにやってきたというめっちゃおもしろい団体さんもいて、みんなでワイワイガヤガヤと。
お腹を抱えて笑った夜のできごと。
わたしの旅も折り返し地点。
ただ、この男性(ツリリンさん)がこの旅ナンバーワンの印象的な旅人になるであろうことは容易に想像がついた。
乾燥機のおかげでほかほかに仕上がった洗濯物がうれしい。湿気た靴もカッパも明日にはすっかり乾いているだろう。
6日目バンバン走行距離:160.8㎞
7日目、【10】ダムカード巡りと北海道ツーリングマップル2017表紙・旧唐松駅をさがして、へつづく。
よくしゃべったね。ここの談話室があったかい(*・ω・)。
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