大学生で大阪に住んでいたころ、よく神戸港から今治・松山行(愛媛)のフェリーを利用していた。
単身で乗ったり、原付を乗せて乗船したこともあった。関西を離れるとき。四国を離れるとき。甲板からいろんなことを思ったっけ。
フェリーという乗り物は、わたしにとって青春の思い出のひとつ。
ETC(割引)が普及してから、利用していた航路は廃止になってしまった。最後の乗船時に乗船記念証をもらったのはよい思い出だ。
それからというもの、関西発、愛媛行のフェリーは利用したことがなかったのだが、フェリーが出ているのは知っていたのだ。
神戸港から新居浜港へ・オレンジフェリー
オレンジフェリーのHPを見ると、
- 大阪港←→東予港(愛媛)
- 神戸港←→新居浜港(愛媛)
の2つの選択肢があることがわかる。
ただ、どういうわけだか、とても格差がありw、大阪・東予港航路は、
- インターネットで空席照会・予約ができる
- ほぼ毎日運航
なのに対し、神戸・新居浜港航路は
- 空席照会・予約は電話問い合わせのこと
- お盆・お正月などは運休
という、え?(: ・`д・´)wという感じなのである。
いやいや、空席照会・予約はともかく、お盆とお正月が運休って(笑)。
そんな理由があり、今まで利用したいな、と思っても運休のことが多く、利用できなかったのである。
しかし、今年は愛媛に帰る便(8/10・AM1:10発)はギリギリ運航しているとのことで運よく利用できた次第である。
※帰りはお盆明けの8/17から運航再開とのことで利用できず。
そんなわけで、仕事が終わってから、お風呂・洗濯・む。のご飯をストックしてからいざ出発。
22:00過ぎ、神戸六甲アイランド着
乗り場は阪九フェリー乗り場をもう少し奥に進んだところである。派手さはないのでわかりにくいかもしれない。
深夜1:10に出発することはわかっていたのだが、まさかギリギリの乗船だなんてことはないだろう、と。
なぜならば、大阪・東予港航路の案内には、こんなことが書いてあるからだ。
- 出港の2時間以上前から乗船できますよ
- お盆中は3時間半前から乗船できちゃう大サービス!
- お風呂も食事もできるからゆっくりしてくださいね
と。
いや、ほら。そこまで書いていたら神戸港・新居浜港航路も多少早めから乗れると思うやん?なんせ深夜の遅い時間からなんやから(*・ω・)。
と思い、受付に乗船券を買いに行くと、
「今日は貨物が多いので、出港ギリギリの乗船になると思います。どこかへ行かれるなら1時に戻ってきてもらえればいいので」
との案内。
思わず「えっ?(: ・`д・´)」と声が出てしもたやんw。
お盆でバイクがわんさかいるとか、乗用車がずらっと並んでいるとかならわかるのだ。わかるのだが・・
この時点でバイク1台(わたしのみ)。乗用車1台w。
臨機応変に間に入れてくれたらええやん・・(涙)。仕方ないので、あたりにはコンビニ程度しかない六甲アイランドの待合室で約3時間待つことに。
※最終的に、バイク1台、乗用車2台、徒歩の人2人だったかと思われる。あとはおそらく全部貨物。
神戸港-新居浜港の運賃は?
この航路では、
- 特別室(2名)
- 2等寝台
の2種類しかない。
現時点で、2等寝台6,690円+750cc未満のバイク4,630円=11,320円。
JAFの会員証を提示すると割引を受けれるそうなので提示したところ、10,660円になった。
あとから調べてみるとJAF割引は1割引。2等寝台の分だけ1割引になると、それらしい金額になるので、人にだけ適用されるのかもしれない(曖昧)。
※ここではクレジットカードは使えないとのことなので注意。
ひたすら3時間時間をつぶす
こんなことならもう少し早めに家を出て、大阪港からフェリーに乗ればよかったと思うも後の祭りである。
ミラーレスの調子が悪いことに気が付いたのでiPhoneで調べてみたり、
待合室が暑いので、少し走ってファミリーマートで時間をつぶしてみたり、
やってくるドライバーさんを観察してみたり(*・ω・)、あまりに暇なので3回くらい歯磨きしてみたりw、そうこうしていると、やっとこさ1時近くになったので、外に出てみると小雨が降り始めた。
何なん、この展開・・
という心の声が聞こえたのかw、係の方が合図してくれ、無事乗船。
眠さの限界である。
出港時間も遅く、乗り込み時間もこんなにギリギリならば、もう二度と乗ることはないだろうと思いながら、エレベーターで客室まで上がった。
しかし、そこには予想だにしない展開が待っていたのだ。
静かで快適な客室(2等寝台)
一般の人なんてほとんどいないわけなので、ドライバーさんであふれかえっているのだとばかり思っていたら、どうも違うフロアなのか、まるでガランとした船内。
スタッフさんがわざわざベッドまで案内してくれたのだが、驚きとどろきだったのだ。
2等寝台が個室になっていた!
ににに、2等寝台って、2段ベッドのカプセルホテル形式やないの?(: ・`д・´)
入り口にはこのような扉。中には8部屋ある。
手前の2部屋は2人で使える部屋なのか、番号が2つ振ってあった。
わたしは手前から2番目の部屋。
まさかのプライベート空間。もちろん電灯下にはコンセントも完備。
鍵がないのが残念だが(せめて内側からだけでも鍵がかかれば・・)、2等寝台でこれは素晴らしい。
このような8部屋1組の大部屋が10部屋ほどあり、おそらくなのだが、この大部屋のほかの7部屋には誰もいなかったと思われる。
乗客が少ないとはいえ、それぞれを各大部屋に振り分けてくれたおかげで、物音に気を遣わずに済んだ。スタッフさんの対応に感謝である。
大浴場で汗を流そう
お風呂に入ってきたけれど、ベトベトになってしまった。
汗を流してから寝るとしよう。
鍵付きのロッカーあり。女性浴室は洗い場が3つほどと広くはないし、外が見える仕様にもなっていないが、十分である。そしてうれしいことに貸し切りだった٩(ˊᗜˋ*)و。
ドライヤーも完備されていた。
レストラン・自動販売機もあり
それほど広くはないが、レストランも営業していた。
カップ麺やアルコールの自販機もある。
甲板に出ようと思ったが、結構雨が降っていたので部屋に戻り、寝ることにした。
そんなこんなで、神戸港~新居浜港航路のまとめ
- お盆近くだったからかもしれないが、貨物が多い場合、乗船が出港時間ぎりぎりの可能性があるので、事前に確認するなり、時間を潰せる用意をしておくとよいかもしれない
- 神戸港の窓口では、現金のみでクレジットカードの支払いは受け付けていないとのこと。
- 片道利用の場合でもJAF割引があるので、会員の方は会員証を用意しておこう。
- 深夜0時を回ってからの乗船になるので、電話予約の際、日付に注意のこと。
- 2等寝台の入り口の扉付近が、振動でカタカタと割と大き目の音がしていたので、気になる方は耳栓を持っておくと安心だと思う。
- 個人的には、この2等寝台の仕様を見てしまうと、また利用してもいいかなと思っている(*・ω・)。眠さとの戦いになるが・・
摩耶IC(神戸三ノ宮)~新居浜IC(愛媛)まで、淡路鳴門自動車道を利用、条件にもよるがETC割引で約5,300円。
距離にしておおよそ250キロ。リッター25キロ走るバイク、1リットル130円計算でガソリン代が1,300円。
つまり、自走すれば計:6,600円ほどで新居浜(愛媛)にたどり着ける。フェリーとの差額は約4,000円。価値観は人それぞれなので、なんとも言えないが、
- フェリーというワクワクできる乗り物を利用できる
- 体力を温存できる
- 一晩眠っている間に四国に到着できる
- 真夏だとその間暑さをしのぐことができる
- 5月に行ったわたしたちの九州ツーリングの例だと、フェリーで移動している間に雨をやり過ごすことができる
などのメリットもあるかと。
片道フェリー、片道高速などの組み合わせだったり、四国には3本の橋があるので、往復で違う橋を利用する、フェリーでも、和歌山―徳島、神戸―高松(香川)、宇野(岡山)-高松(香川)などの航路もある。
いろんな組み合わせを考えることができる。
四国に行くにも、いろんな行き方があるんだな、とちょっとでも身近に感じてもらえるととってもうれしい(*・ω・)。
四国ツーリングのその他の記事はこちら
- 【オレンジフェリー乗船記】神戸港→新居浜港(愛媛)へ(四国ツーリング)
- 【マルトモ水産】ドヤっと分厚い切り身が乗っかる海鮮丼!・弘法水@愛媛県西条
- 【四国のおすすめツーリングコース】瓶ヶ森林道~石鎚スカイライン@高知・愛媛
- そこには癒しがある(*・ω・)懐かしのおりがみ自販機【岡野商店】@愛媛県内子町
- 【懐かしの味】ミルクセーキのかき氷食べてきた「玉屋」@愛媛県今治