北海道ツーリングには、念願のワンタッチテント(ポップアップテント)を持って行くことができた。
ワンタッチテントの使い勝手はどうなのか?バイクとの相性はどうなのか?書いてみることにする。
ワンタッチテントについてのインプレ
デザインが変わったのか、わたしが持っているテントと少し違うのだが、ケシュアの2人用のこのテントを使っている。
「設営はものの数秒」とは言い過ぎかもしれないが、この2人用の大きさだと、グランドシートを敷いて、テントを広げて、ペグダウン、程度なら1~2分あれば十分できる。
ケシュア・ポップアップテントの良い点
1.設営が簡単
上記のようにとても素早くできるのが最大のメリットだろう。やや暗くなってからキャンプ場に到着した場合など、こんなに心強いことはない。
ストラップを解くと、勢いよく広がるので、顔に当てないように要注意。わたしは顔面強打で鼻血が出そうになったw。
2.同じテントを持っている人がいない
特にチャリダーやライダーが多いキャンプ地ではそりゃいないだろう(笑)。そもそもケシュア(Quechua・フランスのメーカー)のテントを持っている人に出会ったことがない。
もう一つケシュアの別のテント(T2ウルトラライトプロ)もだが、
色合いもあまりない感じなので、人とは同じテントじゃないのがいい!という方にはよいと思う。
あまり出会いの無かった今回のツーリングだったが、それでも「このテント初めて見た」「どこのメーカー?」「この丸いの何?」等、訊かれたりもしたので、人と違うものを持っていると、それだけで話に花が咲いたりするのもよいところだと思う。
3.バイクに積んでいても思ったほど風を受けない
北海道の海岸線では幾度となく強風にあおられたことがある。その点が少し心配だったのだが、あまり気にすることはなかった。道東道を走った際も気にならなかった。
4.収納が早い
これは練習あるのみ!で、コツを掴めばこっちのもんである。わたしはyoutubeのこの動画を何度も何度も見て練習をした。この動画を上げて下さった方に感謝だ。
5.自立式テントなので設営場所を選ばない
コンクリートやアスファルトの上にも楽々設営可能。ペグを打って、固定する必要がない。
6.濡れたテントをパタパタして水分を飛ばしやすい
自立式テント全般に言えることだ。もう一つのT2ウルトラライトプロは自立式ではないので、濡れたときにパタパタするのが若干やりにくかったのでこの点はよかった。
ポップアップテントのあまりよくない点
1.風に弱い(と思う)
非常に今回恵まれていたと思うのは、キャンプしたところで強風にあわなかったことだ。
実は、初日の初山別のキャンプ場に行ってテントを広げたとき「しまった!」と思ったのだ。テントを外で立てるのは初めてだったのだが、いざ設営してみると、ガイロープが入っていないのだ。
ガイロープとはこんなの。テントが風に負けないように張っておくロープのことだ。
海の側のキャンプ場なのに大丈夫かな、と思ったのだが、思っただけでw結局最終日までテントの4隅をペグダウンするのみで凌ぐことができた。
おそらく今のバージョンのだと入っていると思うのだが・・まさかガイロープがないなんて思いもしなかった(ま、チェック不足のわたしが悪い)。
ただ、形からして、風を受けると「ぐねんぐねん」動くと思われる。ガイロープを張っても、「ピシっ」と建っていられるテントかというと、違うように思えたりもする(すみません、感覚的な話です)。
2.壊れたときにどうにもしようがないw
これは実際、ポップアップテントを広げて「収納しようと思うのに収納ができない」ときにはっきりと感じることができると思う。2人用でも意外と大きく、そしてなかなか言うことを聞いてくれないのだ(笑)。
「もしポールがどこか破損したら・・」と考えると、とてもじゃないけれど、その場でテントを処分させてもらう以外、わたしは思いつかない感じだ。
万が一、「うまく収納できなかった」ときののことを考えると、バイクの旅だとリスクがあるかもしれない。
3.前室が狭いので、朝露の水滴が入る
靴を2足ほど置けるスペースはあった。
前室が狭いのは知っていたので構わないのだが、テントが朝露で濡れているときに入口のファスナーを開けると、入口部分についていた水滴がダダ~っとテント内に落ちてしまうのだ。
前室のない(狭い)テントを使ったことがなかったので、この点は盲点だった。
4.家に帰ってからテントを乾かしにくい
旅先では逆に乾かしやすいと思うのだ。テントを持ちあげて振れば、ある程度水滴を落とすこともできる。天気がいい日に広々としたところで広げてしまえばよい。
ただ、荷物を持ち帰った後、キャンプ道具は乾かさないとカビが生えてしまう。
実際わたしも庭で乾かそうと思ったのだが、帰宅後しばらく雨続きで乾かせず、室内に広げたのだが、まぁ、とにもかくにも場所を取るのだ(笑)。浴室内のかわっくで乾かそうにも引っ掛けれるような代物でもない。
例えば、マンションにお住いの方だと、帰ってからの乾燥作業が億劫になるかもしれない。
5.ポール(テント)に傷がつきやすい
当たり前と言えば当たり前なのだが、わたしは一度やってから気が付いてしまった。
グイっと抑え込むようにしてテントを収納しなくてはならないので、アスファルトやコンクリートの上でテントを畳もうとすると、フレームに傷がついてしまうのだ。芝生の上やせめてグランドシートの上など、やさしい場所で収納すると良いと思う。
6.フライと一体式(?)なので暑いときには向かない
おそらくもっと大きなポップアップテントだと、サイドが開く仕様になっていたりすると思うのだが、この2人用のテントだとそれがないので真夏など非常に暑くて使えたもんではないのではないかと思う。
寒さすら感じる秋の北海道ツーリングでは問題ない仕様であることは書いておく。
「積載量に限りのあるバイクにワンタッチテントを積む」
人力でバイクを動かすのではないので、重さは少々あっても構わないのだが、バイクの積載量には限りがある。わざわざ大きなテント(直径60㎝)を積むのなんてナンセンスに思える。
・・・思えるのだが、どうしても円盤型のポップアップテントを使ってみたいので北海道ツーリングに持って行けるよう、バンバンに載せる方法を考えてきた。
2のRVボックス×ポップアップテントという組み合わせを採用した。
バイク×ワンタッチテント
荷物をすべて乗せた状態のバンバン。
テントを省いた状態のバンバン。
パッと見た感じあまり違いはないように感じるかもしれないが、座った感じは全く違う。ポップアップテントがなければ、防水バッグを背もたれ代わりに非常にゆったりと座ることができる。
テントを載せると、わたしでギリギリ、という感じだろうか。テントを載せることで、ロスのスペース分も含め、約10-15cmはシート幅が狭くなっているのではないかと思う。
そして・・
ポップアップテントは大きくなる!w
円盤型なので直径ばかりに気が行ってしまうのだが、実際にテントを使用して収納したときに驚いた点は、
「朝露で濡れた状態のテントは、とってもボリュームがでる」
ということだ。どんなに水気を飛ばしても、しっかり乾いていない状態だと、かなり厚みが増す。おかげで濡れたテントをこのように積んでいるときは、シート幅が狭くなって、若干座り心地が悪かった(笑)。
シート幅に影響がでるような積み方の場合は注意が必要だ。
ワンタッチテントを載せてのバイクツーリング・まとめ
長所6に対し、短所6。あれ?いっぱい短所を書いたような気がしたのにw。
正直、色合いも好きだし、形も好きだ。ただ、大きくスペースを取るのだ(笑)。もっと大きなバイクだと、載せ方によっては問題ないかもしれない。
もう一つ持っているT2ウルトラライトプロだと、収納サイズが40×15×15cmほどととてもコンパクトだ。今回はリアボックスも変更して積載量がUPしたので、このコンパクトなテントとの組み合わせだったらもっとシュッとしていたのかな、と思ったりもする。
それでも、道具とは不思議なもので、使いにくくてもちょっと困ったちゃんでも、「持って行きたくなる」ものがあったりする。
結論としては、わざわざ持って行かなくては!と思うような、どこを取っても「素晴らしいテント」というわけでもないのだがw、200ccのバンバンにだって持って行こうと思えば(個人的には)違和感なく、載せることも可能だった。この手のテントを持っている人を見たことがなかったので、試してみたかったのだ。
素早く設営・撤収もでき、話題も作ってくれて、いい仕事をしてくれた。このテントが好きなら持って行くのもあり、ということである。
使っている方に聞きそびれたのだが、実はこういうテントを数張見たのだ。
このライダーズワンタッチテントだと、折り畳み傘のように設営・撤収、収納は円盤になるのではなく、横長になるので、バイクにもより載せやすいのではないかと思う。
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