タウシュベツ川橋梁とは?
旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群の中のひとつ。11連130m。
糠平(ぬかびら)ダム湖の水位によって、見えなくなったり、見えたりすることにより有名になったコンクリートアーチ橋。
水に浸かり、凍り、膨張を繰り返している橋。厳しい自然の中に存在するため、近年劣化が進み、つながっている状態で見れるのは今年で最後かも、と言われ続けている。
ツーリングシーズン中では、6月頃から沈み始め、8-10月頃には湖底に沈む。見え方はその年により違う。
例えば2016年だと記録的多雨のため7月にほぼ水没していたし、2017年だと9月中旬でもまだ姿が見えていた。
タウシュベツ橋見学ツアーに参加したい!
今回、6月に北海道ツーリングを決行するとなったとき、真っ先にやりたいことの一つに挙げたことが、このタウシュベツ橋ツアーに参加することだった。
6月はダム湖の水位が下がっているので、タウシュベツ橋の全体が見える。9月の北海道ツーリングが続いていたわたしにとっては今回、大チャンスなのだ。
ツアーは、
- 早朝
- 午前
- 午後
と基本的に1日3回行われる(開催されない場合は、HPに書いてくれている)。
早朝ツアーに申し込むと、5:20頃の集合になるため、糠平に泊まる必要が出てくる。それでも早朝ツアーに申し込んだのには理由がある。
- 朝7時過ぎにはツアーが終わるので、その後まる1日ツーリングに充てられる
- 湖面が穏やかなのが圧倒的に早朝である(タウシュベツ橋が湖面に映って眼鏡橋に見える確率が高い)
ということである。
正直なところ2はどうでもよくてw、1が大きな理由だ。
早朝ツアーはタウシュベツ橋のみ訪れるツアーになるはずだ。もし、いろんなアーチ橋を見て周るツアーがよければ、9時、14時からのツアーの方がよいと思うので、必ずHPでツアー内容を確認のこと(^ω^)。
2018.6.15(金)くもりときどき晴れ(パラっと霧雨) 北海道ツーリング2日目
4時半前。目覚ましが鳴る前に起きることができた。
前日の夜は羽田空港で仮眠を取っただけだったので、泥のように眠ってしまって目覚ましに気が付かないのでは、と危惧していたのだ。ちゃんと起きることができたことに安堵(笑)。
準備ができたら道路を挟んだ向かいにある、ぬかびら温泉郷・文化ホールへ。宿から歩いて2分。
【参考までに】
- 早朝ツアー時間:5:30~7:15
- 集合時間:5:20
- 参加料金:3,500円(他に参加者がおらず、ひとりぼっちの場合は4,000円)
- 長靴の貸し出し:無料であり
- その他注意事項:トイレはタウシュベツ橋の近くにはないため、文化ホールで済ませておくこと。
- ツアーについてはひがし大雪ガイドセンターのHPを見てみるとよいと思う。予定が決まったら早めの予約がおすすめ。
静まり返っていたし、6月の平日。もしかして参加者はわたし一人なのかな?と思いながら文化ホールに行くと、思いのほか人がたくさんいてびっくりした件(笑)。
3,500円をお支払いし、長靴を貸していただいた。
トイレがないなどの説明を受けた後、すぐに2台の車に分乗。今朝のツアーは14名の参加者がいた。
ひとりで参加したおかげで、ガイドさんの横の助手席をゲット。やったぜ(^ω^)。
タウシュベツ橋・早朝ツアースタート
糠平温泉の中心部からR273を北(三国峠方面)へ10キロほど進み、
糠平三股林道へ。
以前は自由に通れていた林道なのだが、今ではこのように鍵付きのゲートがあり、鍵を借りれた方だけが侵入できるようになっている。
このようにダートで大きな道ではないのに、多いときには1日に400台以上林道に車が侵入し、事故が起きたり脱輪したりなど、トラブルが多いのもあって、平成21年から許可制になったそうだ。
鍵は20個ほどあるようだ(?)。ピークシーズン中は前の方が返却するのを待つほど混みあうみたいなので、ご利用は計画的に。
自分で鍵を借りて行こうと思っている方は、北海道森林管理局のページを確認等して、情報収集を怠らないように(^ω^)。
※なお、ガイドさんは今シーズンもこの道で熊を何度か見ているそうだ。歩いて5分、10分の距離でもないし、徒歩で行かれるのはお勧めしない。
この辺の熊さんの生態系、フキノトウの話、糠平の子供たちの話、ずっとガイドさんがお話ししてくれて、へぇ~と思うことばかりだった。
おもしろいお話をたくさん聞けたし、メモも取っているので書きたいけれども、書きすぎると営業妨害になるといけない(笑)。気になる方はタウシュベツ橋ツアーへ参加をおすすめする(^ω^)。
これは帰りに撮影した写真。わたしたちが到着すると、既に2台の自家用車が停まってあった。自分たちで鍵を借りて来られたと言っていた。
ここから先は数百メートルぬかるんでいるところを歩く
ガイドさんに訊いてみたけれども、雨でもタウシュベツ橋は見えるため、基本的にツアーは開催されるのだそうだ。雨だったらどうしようと思っていたけれど、杞憂だったみたい。
景色が開けた!あっちは青空や!やった٩( ‘ω’ )و
だなんて浮かれポンチでいると、目の前にタウシュベツ橋があってびっくりした。全然気が付いていなかった。
タウシュベツ橋、現る(^ω^)
うわー٩( ‘ω’ )و
いや、こうやって少し横から見ればはっきりとわかるのだけれども、初対面では下のように見えてわからなかった件(笑)。
ガイドさんから説明があり、歩いて行ける場所の説明を受けてから30-40分ほど自由時間。早速、糠平湖の湖底に降りてみた。
うわぁ(^ω^)
早朝ツアーにしては珍しく、湖面に波が立ってしまって眼鏡橋には見えていないが、向こう側に青空があるだけで十分だ。
向かい合ってみると、劣化が激しいことがよくわかった。
2003年の十勝沖地震の際にも崩落が起きたそうだが、2017年の春に起きたものは自然落下と思われるとのこと。
タウシュベツ橋が繋がっている間に何とか見に行きたい、ともう何年も思い続けてきたのに、ずっと先延ばしにしてきた。
働いているといろいろ勇気が必要だったけれども(笑)、思い切って6月に北海道に来てよかったと、間に合ってよかったとこの景色を目の前にして、心から思った。
やりたいと思ったら。チャンスがあるなら。自分で行動を起こさなあかんね٩( ‘ω’ )وぐずぐずしている時間がもったいない。
あっ、ちょっと湖面が落ち着いて眼鏡橋っぽく見えるかな(^ω^)。
糠平ダム(ダム湖)ができるまではこのあたりは森だったので、ダム湖の水がなくなると、たくさんの切り株が顔を出すそうだ。
コンクリートアーチ橋だなんて聞くと、がっしりした頑丈なイメージをしていたけれども、ほんの少しだけ触れてみただけで
脆いことがすぐにわかった。その脆さは想像をはるかに超えていた。
ここに来たら満足すると思ったのに、
季節を変えて来たら、どんな風に見えるのだろうかと、そんな風に考えてしまうわたしがいた。
そうなのだ。北海道はそんな繰り返しなのだ。
ここが晴れたら?ここが違う季節だったら?
わたしの中に浮かび上がる素朴な疑問を解決したくて、やってきてしまう北海道。そんな場所がまた一つ仲間入りしちゃったみたいだ(笑)。
「いつも見ている橋でも、何か違うなぁって感じることはありますか?」
とガイドさんに訊いてみると、橋の足がやせ細って来たなぁと感じたり、あんなところにはなかった亀裂がある、と気づくことがあります、と。ゾウさんみたいな足なのにね・・
ガイドさんは4人しかいないらしい。ときには学校の子供たちに教えに行ったりもしているので、ガイドさんがフル回転してくださってもツアーの定員には限界がある。
なので、行こうと思っている方は勇気をもってお早めにどうぞ(^ω^)。
わたしは、ダム湖の水が全くない5月や3月頃の雪に覆われたときに再訪したいな。
またここに戻って来れますように(^ω^)。
さて、帰りますか。
はぁ。寒かったなぁ。ダウンジャケットを着ていてちょうどよかった(6月なんですけどwガイドさんは湖の近くは0度くらいかなと言っていた)。
宿に戻ってあったかい温泉に浸かろう(^ω^)。
今日は一日が長くなりそうだ。
- つづきはこちらをどうぞ→本土最東端・納沙布岬へ!北海道の6月って寒すぎるやん!(笑)の巻【2018-5話】
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